ネガティブハーモニーという和声理論を知っていますか?
Ernst Levy という作曲家が考えたコンセプトで、その本が書かれた本は1985年に発売されています。
ネガティブハーモニーについて最近、盛り上がっていますがその原因は彼 Jacob Collier君 です。彼は作曲家でポップミュージックからクラシックまで幅広く活動する音楽家です。彼の音楽を聴けばいかに才能豊かな音楽家か分りますね。なんかこの天真爛漫な感じがモーツアルトっぽい。。(会った事ないけど、アマデウスとかの映画でみるイメージでは)
その彼がNagative Harmony という考え方を動画で説明したことにより一気に注目されました。ここでは動画とテキストでネガティブハーモニーについて説明していきます。
・ネガティブハーモニーを図解で説明
コードの裏の顔 ネガティブハーモニーについて
ネガティブハーモニーについての動画
下は親切な方が日本語訳をつけてくれた動画です。
他に英語ですが分りやすく図解している動画があったのであげておきます。
英語が分らなくてもなんとなく理解できると思います。
ネガティブハーモニーをわかりやすく説明
よく分らなかった方のために少し書いておきますね。
Key C を決める要素
この理論の基本に、トニックの C と ドミナントの G この二つがキーを決定付けるという前提があります。
上の動画でJacob Collier君も『Ernst Levy も言ってるけど、、』なんて言っていますね。
鏡写しの世界
ネガティブハーモニーを使うと、メジャーの曲がマイナーに、上向きだったメロディーが下向きになります。まさに鏡写しのように。
音の求心力を使う
西洋音楽の音の配列には音の向かう方向性があります。
ドレミファソラシ と歌ったら、その半音上のドを歌って落ち着きたくなります。
ドソファと歌ったらその半音下のミを歌いたくなります。
この求心力、音の持つ方向性は和音にもあり、それを使ったのがコード進行です。そして、その求心力はポジティブ(表の顔)なものとネガティブ(裏の顔)なもの二つあるよというはなしです。
陰と陽に分ける
この陰陽の絵のように circle of fifth をKeyを決める CとG を境に陰と陽に分けます。
そのC と G の中心、つまり Eb と E の間をキーセンターと呼び、そこからポジティブサイドとネガティブサイドに分かれます。
そうすると、鏡写しのように
ポジティブなDはネガティブサイドだとF。
B は Ab。
A は Bb。
となるわけですね。
簡単に言うと。。
キーセンターとかって考えるとややこしくなるので、簡単にいうと。
Cメジャースケールの並びは下のようになっています。
全=全音 半=半音
下は G から下に、上の Cメジャースケールと同じ間隔で下がっていきます。
つまり反転していますね。
コードに当てはめる
CM7はネガティブ側だとAbM7になります。
とこのようにして得られるのがネガティブハーモニーです。
裏コード G7 → Db7 なんかとは考え方が根本的に違いますね。
度数で考えてみる
それぞれを度数に当てはめるとこうなります。
いくつかのコードは共通の音を持っていますが、ぜんぜん共通の音を持っていないコードも多数ありますね。
なので、共通音があるから代理で使うとかそういう話ではないです。
作曲例
短い曲を一曲作ってみました。実際にやってみるのが一番理解できます。
ただ、ネガティブ側の4小節目Gbになっていますが、これは間違えで、本来はEbです。
やり直すと音楽ファイルからやり直さなくてはならないので、放置してしまいました。でも悪くない響きですよね 🙄
まとめ
ということで理屈は理解できたでしょうか?
Jacob Collier君も言っていますが 理屈は理屈で理解して、どう使うかは感情さ!と言っていますね。色々試してみて、理解するのが一番です。
では良い音楽ライフを♪