未来潮流〜細野晴臣の電脳音楽時代の創造性 という昔の(90年代前半かな?)映像を紹介します。電子音楽が発達していくなかで、色々なアーティストにインタビューしています。
出てくるアーティストも、話も非常に面白いし、かかっている音楽もかっこいいです。その中で細野晴臣さんが音楽の持つ呪術性について語っていました。
未来潮流〜細野晴臣の電脳音楽時代の創造性
電子音楽は機材があれば誰でも作れるのか?
『現代は技術の発達によって誰でも音楽が作れるって言うけど、お猿さんがタイプライターを使って適当に打ったら、それが偶然、詩に なるみたいなもんで、全く違う 』ということも。
それでもこの時代のアーティストは、今と違って全部ハード機器ですから、かかる金額、労力が今とは桁外れなので、気合が違います。今の時代はパソコンがあれば、なんでもできてしまいます。さらに進んでスマートフォンだけでも作れますから、もっと作曲が身近になりました。
音楽も弘法筆を選ばず!?
しかし、どんな作り方をしても一流の人は素晴らしい音楽を作るでしょう。つまり、ただ労力と時間をかければ良くなるというわけでもなく難しいところです。
この動画に登場している砂原良徳さん(電気グルーブのメンバー)は、今はほとんどパソコンで作っているそうです(参考記事)。何が芸術を呪術に昇華させるか。
ピカソの話
画家で行ったらピカソなんて、一瞬で描いた絵が、呪術的な輝きを持っています。面白いエピソードがあります、ある店でピカソがウェイターにスケッチを求められました。
「このナプキンに何か絵を描いてもらえませんか?もちろん、お礼はしますと。 ピカソは、これに答え、30秒ほどで、小さな絵を描いた。 そして、にっこりと笑って「料金は、100万円になります」と言った。
ウェイターは驚いて、「わずか30秒で描かれた絵が100万円ですか!?」と聞いた。それに対して、ピカソはこう答えたという。
「いいえ、この絵は30秒で描かれたものではありません。40年と30秒かけて描いたものです。」
長年の弛まぬ努力が力を与えるんですね。、最後にピカソのこの言葉は芸術の根本に根ざしたものだと僕は思います。
絵を描くのは美的活動ではない。この敵意に満ちた奇妙な世界と我々の間を取り次ぐ、一種の魔術なのだ。
まとめ
商業音楽はミックスや音質は綺麗だけど、個人的に楽しくない(それは商業音楽で、万人に受けるように作らなければならないので仕方がない)。僕が好きな音楽は、多少崩れたミックスでも、全体にまとまりがあって、個性があるのが好き。
音楽に呪術性をもたせるには、ひたすら自分の音楽を考えて作りまくることかなと思う。