天才建築家、作曲家ヤニス・クセナキス
みなさん、クセナキスを知っていますか?
天才的な作曲家で、建築家としての経験を生かし独創的な作品を作った作曲家です。
僕は彼の音楽が大好きです。聴いていると、時間軸が歪むし、宇宙もみえます 😉
そんな彼の作品などを紹介した記事はこちら。
作曲家にして建築家 -ヤニス・クセナキス / Iannis Xenakis
Metastasis
今回は彼の最初のオーケストラ作品にして、重要な曲 Metastasis について書いていきたいと思います。
とりあえず聴いてみましょう。
どうでしたか?時間軸の歪み体験しましたか?宇宙の良く分からない物質とか見えましたか? 😀
とんでもない作品ですね!
僕がまだ、クセナキスの曲を良く知らなかった時に考えていた作曲の構想、音があり、この作品の音がまさしく僕の想像していたものでした。
といっても、クセナキスほど精密に考えてはいず、音のイメージとして持っていたものです。
クセナキスによって50年前に(現在2018年)、僕が考えていたのより精密に、遥か上のレベルですでに作曲されていたことに気付き、ガッカリしたと同時に恥ずかしく感じました。
でも本腰入れて作曲始める前に気付いて良かったです。完成してから Metastasisに出会ったら絶望してました 笑
作曲するには、音楽を想像(創造)するのと同じくらい勉強しないといけません。
作曲家のルチアーノ・ベリオがいった言葉で、
『私は、創造性と研究(リサーチ)は、同義語だと考えています。リサーチのない創造性は意味のないものと思います。』
ちゃんと今までの音楽を知らないと、新しい創造はできない。新しい創造は以前の作曲家に挑むということでもあるから、そう簡単じゃないんです。特に現代は音楽も複雑に広がってるし。
今、改めて Metastasis 聴いてるけどやっぱ、すごい。。。脳がかき混ぜられる。
概要
それでは、どのように作曲されたか見ていきましょう!
下の概要はこの中から訳して作成しました。
- 61人編成のオーケストラで演奏されます。また全てのパートが違った演奏をします。
- アインシュタインの時間に対する考え方と、自身の記憶の戦争の音に着想を得、作曲されました。
- Metastasis という名前ですが、Meta はギリシャ語で『裏、後(時間的に)』、stasisは『静止した状態』です。
曲のコンセプトとその題名を考えると、、、深い。
- 曲の構造上の数学的なアイデアは、彼が働いていた Le Corbusier (ル・コルビジェ)のものです。 ル・コルビジェって素晴らしい建築家ですが、絵もいいです。
これから、深堀りして説明したいのですが、そんな簡単な音楽ではないんですよね。。。ということで、クセナキス自身が書いた本の邦訳が出版されてますので、こちらを是非!!