大きな通りに面していて、車のノイズが多い。。。
近所がうるさくて、困っている。。。
部屋で楽器の練習をしたいけど、近所迷惑になるか心配。。。
そんな悩み、あると思います。
我が家の状況はこんな感じ。大きな道路に面していて、普段の生活では、窓を閉めていれば気にならないのですが、録音などでマイクを使うと、ノイズを拾うのですごく気になります。
今、外からの騒音を防ぐための防音パネル製作中。
私の部屋からの、外の状況はこんな感じ。#防音パネル #DIY pic.twitter.com/LVCxzFO8VC— Y-Bit Music (@ybitmusic) May 18, 2020
じゃあ、窓に取り外し出来る防音パネル作るか!と思い、作り始めました。
しかし!!
色々なことがあって、その試みは失敗したのです。。。完全に失敗ではないんですが。その経験が誰かの役に立つかな?と思い、書いていきますね。
ついでに、その制作方法を書いていきます。みなさん、どのような部屋で、どの程度の防音を望むのか違うと思いますので、ザーッと1度最後まで見て、なんとなく流れを掴んでもらえると、自分の制作の助けになると思います。
【DIY防音材】大きな道路沿いの騒音防止に。部屋の窓に、防音パネルを作った話、失敗談
吸音材と防音材は違う。その違いを知ろう
まず、重要なのは、吸音材と防音材は違うと言うことです。
吸音材の特徴
吸音材は、スポンジなどで出来ているもので、部屋の音の反響を和らげるものです。
何もない部屋で声を出すと、音がお風呂みたいに反響しますよね。その反響があると、楽器の録音時に、その音ごと録音されてしまいます。録音以外でも、楽器の練習時に反響があると、上手く聞こえてしまう。耳が疲れる。というのもあります。
この吸音材だけでは、防音効果は、少ししかないですが、部屋の反響を減らすのが目的ならば、安いし、貼り付けも簡単なので、いいですね。
防音材の特徴
防音となると話は簡単ではないです。高音域の音であれば、音楽室にあるような分厚いカーテン、遮音カーテンなどでも大分防げますが、低音域(道路のノイズ)などだと、遮音カーテンなどは無意味です。
防音材の基本は硬くて重いもの(コンクリなど)。
低域ノイズまで防ぐには、遮音マットや、分厚い防音材などを重ねて、頑丈に作らないといけません。僕の場合は、これを作ろうと思ったわけです。「まあ、窓分なら楽勝だろう」と思っていました。防音はまったく簡単じゃないです。
防音カーテンじゃダメなの?
窓の防音で防音カーテンという、生地の厚いカーテンがあります。みなさんも音楽室などで見たことがあると思います。防音カーテンにも勿論遮音効果がありますが、低音域では効果が薄いです。低音域を防ぐには厚い防音パネルが必要なんですね。
こちらのサイトに検証のグラフがあります。
楽器の練習で、周りに配慮したい場合 → 防音カーテン ○
外からの騒音を減らしたい場合 → 防音カーテン ×
隣の部屋への騒音を減らしたい場合は防音壁
僕のように窓からの騒音ではなく、アパートの隣の家や、隣の部屋への騒音問題を解消したいなら、防音壁が必要です。その場合は、上の動画のように作って、中身を厚いものにすれば、いい感じです。ただ、壁全体のパネルを作るのは、大分時間がかかるので、下のようなものを買ってしまうのも手です。10分程度で設置できるらしい。
軽い遮音シートでも防音できる??
軽い遮音シートというのもありますが、商品説明のグラフを見たとおり高音には効果があっても低音への効果は薄いです。ただ安いし手軽なので、試してみてもいいかもです。
防音材制作の失敗談
僕の失敗談なわけですが、というか、失敗の原因は、すべて僕にあるわけではないのです。
僕が住んでいるのが、ドイツなんですが、ドイツの配達事情は本当にしょうもなくてですね、窓に合わせた枠を作って、それに嵌める防音パネルを注文したわけですが、待てど暮らせど来ない。。。1ヶ月ほど待ち、配送業者に問い合わせると、何故か!僕に何の通知もなく送り返されていて、僕は業者にもう一度送料を払わねばならず、イライラしながらまた1ヵ月待ちやっと!!2ヶ月の時を経て、受け取りました。
しかし!!
受け取って瞬間にあれ?と思いました。「軽くね?」
そうです。来たのは上で紹介したスポンジタイプの吸音材の巨大バージョンだったのです。。。(これは僕のせい)アホ ということで、また送り返す気力も失せ当初の目的、外からのノイズを防ぐために防音を。。。というのを忘れ、悔し紛れに吸音材の制作を開始しました。準備に時間がかかりすぎていかに狂っていっているのかが分かると思います。
吸音材制作の参考にしたのは、この動画
この動画は英語なんですが、簡単に説明すると、吸音パネルを作っています(当たり前)。その目的はスタジオでの音の反響を軽減するためです。最後に検証がありますが、この吸音パネルで部屋の音の反響が減っています。この動画を見れば、英語が分からなくても何となくイメージが湧くと思います。
彼のケースとは違って、僕のように外からの騒音防止が目的の場合、逆に近所への騒音を配慮したい場合も動画のような軽い素材(グラスウール)では、意味がないので、防音に適した材料を買いましょう。防音に適した素材の基本は硬くて重いです。
吸音パネル制作は以外にコストがかかる
DIYすれば、安く済むだろうと思ったのですが、全然安くない。。。いや、作業量を時給で考えたら。。。
木材 (外枠)- 35 EUR
吸音スポンジ (中身)- 95 EUR
スポンジテープ (外枠の周り)- 24 EUR
布 (周りを覆う布)- 35 EUR
タッカー(ホチキスのでかいバージョン、これで布を留める)- 5 EUR・かかった費用合計
194 EURO – 約25,000 円 + 作業量
もし、電動ノコギリなど、大工仕事をする道具があればいいですが、持ってない場合、それも買わなくてはいけないですからね。そして、作業時間も換算すると。。。
今回は吸音材なのでまだいいですが、防音材を作ろうと思ったらけっこうしっかり作らないと、機能しないのでお金かけて徒労に終わる可能性もあるわけです。僕の場合、防音材作ろうとして、結局出来たのは吸音材かい!!という感じですが、逆に、このパネルを静かな部屋に持って行って、立てかければどこでも録音スペースを作れるので、まあ結果オーライです。そう思うようにしている。
音楽スタジオなどの場合、どちらにせよ吸音処理は必要です。防音処理でなく、吸音材を作るのが目的なら、自分で作れば安く済むのは間違いないです。何個も一緒に作れば、時間もかかりません。
でも、最初に一個プロトタイプを作って、大量生産!
この流れで行きましょう。最初の一個を作るのに、おそらく沢山失敗、改良点を発見すると思うので、それから作れば、大量の失敗作は出来ません。
吸音パネル制作に必要な材料を買おう
自分の窓にあった木材とネジ
これは近所のホームセンターで買えますね。枠は作る予定の防音材の厚さを考えて選びましょう。
僕の場合は5cmです。
硬質ウレタンフォーム
僕が住んでいるのが、ドイツなので僕が使ったものとは違いますが、この吸音材はいいです。グラスウールと違ってチクチクするものが出ないので、なんならそのまま立てかけても使えます。僕の場合は窓に使うので、何度も取り外すことを考えて、枠を作りました。この厚さは、厚ければ厚いほど防音効果が望めます。
スポンジテープ
これは窓枠と防音材の隙間を埋めるのに使います。どんなに良い防音材を作っても、隙間があったら効果半減です。ドアの隙間を埋めるのにも使えます。
タッカー
タッカーと言うのは大きなホチキスで、外側の生地を留めるのに使います。
防音パネル作るのが面倒な人はこれがおすすめ!
例えば、この商品は窓の大きさに合わせてオーダーメイドで作ってくれます。予算に余裕があるなら、大工仕事に慣れてないなら、これがおすすめです。
まとめ
防音の基本は硬くて重いもので遮音です。つまり防音するのは手軽には出来ないよ!
薄くて軽いものだと高音にはある程度の効果があっても、低音は響きます。オーダーメイドのものを買うか、音響に詳しい建築事務所に相談するのが一番でしょう。みなさんが僕の二の舞になりませんよう。しっかりと防音できるよう祈るばかりであります。