ジャズとかボサノバで言われるテンションノートってなんだろう?
テンションノートを使うと、音楽が華やかになった印象をうけます。ここではその概要を説明したいと思います。
・テンションの実際の使い方
ジャズで使われるテンションノートって何だろう?
テンション・ノートを使った曲-One Note Samba
テンションノートを使った曲例としてよく出されるのが、Antonio Carlos Jobim – One Note Samba です。
曲名のワンノートというのは、一つの音符ということで、メロディーが一つの音を弾き続けます。メロディーはそのままですが、伴奏のコードが動くので、メロディーがテンションとして機能し音程は一緒なのにいろいろな色合いをみせるわけです。
これからそのテンションについて説明しますが、読みながらでも聴いてください。
日本の日比谷で行われたライブの映像を見つけたので、見てみてください。音楽も歌詞もいいですね 😀
2種類の音。コード・トーンとテンション・ノート
まず、テンション・ノートとはどの音なのか説明します。
コードには2種類の音があります。それはコード・トーンとテンション・ノートです。(ちなみにテンション・ノートは略してテンションと呼ぶのでこれからはテンションと書いていきます)
CM7のコードがあったらその構成音(1,3,5,7)はコードトーンです。
他の音(2,4,6)はテンションです。
そして呼び方を2度→9th, 4度→11th,6度→ 13thと呼びます。そしてこのテンションはそれぞれ♭や♯があります。
そのままの音と変化したテンションノート
テンションノートは3種類と書きましたが、そこからまた区分されます。
★ ナチュラルテンション – ♯、♭などがつかないテンションです。
★ オルタードテンション – オルタード(Altered) 変化したという意味で、♯、♭などがついたテンションです。
テンション9th の種類
9thには3種類の音があります。b9, 9, #9(b3)です。
#9はb3と同じ音ですね。
テンション11th の種類
11thには2種類の音があります。11,#11です。
b11は3度と同じ音(E)なのでありません。
テンション13th の種類
13thには2種類の音があります。13,b13です。
#13はb7度と同じ音(F)なので使いません。
テンションの変化しまくったスケール『オルタードスケール』
ジャズなんかで使われるスケールで『オルタードスケール』というものがあります。面白いスケールなので興味があれば是非読んでみて下さい。
テンションを使ってみよう
テンション(Tension)とは 緊張 の意味で、一緒に鳴らすと独特な緊張感(豪華な)のある響きになります。
作曲する際にはサビから入れるとか2コーラス目にいれるとか、盛り上がりのときに使用すると効果的です。ただ、音の性質が突然華やかになるため流れに配慮が必要です。例えば風の谷のナウシカのオープニング曲ではその効果を使い巧みに作曲されています。
テンションとして使えない音、アヴォイド(Avoid) ノート
アヴォイド とは避けるという意味です。テンション自体、コードに含まれない非協和音ですが実際は綺麗な和音になります。
しかし完全に不協和音になってしまう音もあるので注意しましょう。それは、構成音が半音でぶつかっているときです。
ただ、ドミナントコード(Ⅴ7)の場合は、3度の音と半音でぶつかる11以外は全て使えます。しかし、適当にテンションをつけるのではなく、解決する音符がどこに行っているのか注意しなくてはいけません。
一般的に言われるコードによって使用できるテンション
① △7コードに加えられる音…9、♯11、13
➁ m7コードに加えられる音…9、11、13
➂ ドミナント・セブンス・コードに加えられる音…9、♭9、♯9、♯11、13、♭13
このテンションはアヴォイドノートにはならないと言う定義で使用できるということです。
実際は今の時代使ってはいけない音は無いです。
問題は使う場所です。
子供向けのかわいい曲に、突然大人の雰囲気をもった和音やエゲツないコードが登場したらおかしいですね。
いくつかのテンションを同時に使う
テンションは同時にも使えます。使うとさらに豪華な響きになります。
でもダメなのが9thを2つ使うとか、同じテンションの半音で使うとかはダメです。ダメというか普通に音が濁るだけです。でも試して自分でいい!と思ったらいいです 笑
まとめ
ということでテンションについて説明しました。
オルタード・テンション ♭9、♯9、♯11、♭13
テンションを理解するのはジャズを実際に弾くのが1番です。王道のテンションの使い方が分かるので自分で色々考えるよりも近道です。歴代のジャズミュージシャンが考えた道ですからね。。。
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