不思議な雰囲気の音楽をつくる


夢の中にいるようなふわふわした雰囲気の曲を作りたいんだけど、上手くいかない。

そんな不思議な雰囲気を出せるスケールがあるんです。

では、このスケールをみてみましょう。


 

スケールの構成

上が ホールトーンスケール(whole tone scale)です。

作曲家の Debussy が最初に用いたスケールで、特徴は音の並びが全て全音なんです。

そうするとオクターブの中に納まる音符は6個だけ、そして4,5,6度の音がシャープになります。

楽器で C から弾いてみると分りますが、F♯ からふわっとした感じがするのではないでしょうか。

また、このスケールは移調しようとすると、並びが全て全音なのでもう一種類しかありません。

 

なぜ、不思議な感覚がするのか

音楽が調性の中で作曲された場合、メロディーの中のそれぞれの音に向かう方向や特性があります。

特に4度(ファ)、5度(ソ)は重要な音になりますが、ホールトーンスケールではどちらも半音あがってるので、フワフワしてしまうんです。

コード進行でもサブドミナント(4度)、ドミナント(5度)とありますが、これをホールトーンスケールで作ると、

どこを弾いても augmented triad (増三和音)になります。

このコードで4度、5度と弾いてみたら分ると思いますが、ダイアトニックコードようなはっきりした進行は感じられないのではないでしょうか。

ダイアトニックスケールには半音が含まれていて、その音が求心力を作るわけですが、

ホールトーンスケールは全て全音なのでその求心力が散ってしまうため、進行が薄くなってしまうんです。

(それでも、5度を弾いたらドミナントらしさはあります)

 

 

ホールトーンスケールに変えてみよう

自分の曲や、お気に入りの曲をホールトーンスケールに変えて遊んでみましょう。

聴きなれているだけに、凄く違和感を感じるのではないでしょうか。

 

作曲例

これは僕が風邪をひいていた時に、その状態を音楽にしたわけですが、ほんとに風邪をひいていて、曲の長さが短いです。


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Y-Bit Music

ベルリン在住、作曲家。 ゲーム音楽、ヒップホップビート、クラブミュージック、現代音楽とジャンルレスに活動中。全ての音楽を平等に愛し、面白い音楽をつくることを目標に生きています。 『空いっぱいの  光でできたパイプオルガンを ちからのかぎり』