まず、最初から『メトリックモジュレーションって何?』かと言いますと、ポリリズムの一種で
曲のテンポ(BPM=120、四分音符=120など)は変わらないんだけれど、音符割りを変えて、テンポが変わったかのように聴かせる技です。
実際のメトリックモジュレーションを紹介していきます。ちなみにメトロノームを使った楽器の効果的な練習方法はこちら
変幻自在のリズム!メトリックモジュレーションとは何か?の解説
メトリックモジュレーションの説明
メトリックモジュレーションとは、簡単にいえば「音符の再分割」です。
1234 1234 1234 1234
というフレーズがあったら、そのフレーズはそのままで、音符割を変えるわけです。
123 412 341 234 123…
そうすると、テンポが遅くなったように聞こえるわけですね。
メトリックモジュレーションの色々な実際例
では実際例を動画で見てみましょう(人の動画ですが)。動画では上の説明とは逆にテンポが早まったように聴こえる演奏をしていて、下の楽譜のように演奏しています。
最初の小節は普通の8ビートで、2小節目からは1拍を3連符で数え、それに8ビートの同じドラムパターンをのせています。それによりメトロノームのテンポをキープしたままなのに、テンポが早くなったかのような錯覚を与えられるわけです。
ジャズでなどでも演奏されるダブルタイムフィール(倍テン)もメトリックモジュレーション
簡単なメトリックモジュレーションの例は突然2倍の音割りで演奏するものです。
ジャズのバラードなどのゆっくりとした曲を途中で2倍のテンポで演奏したりします。これをダブルタイムフィール、倍のテンポということで倍テンなんていったりもします。テンポは2倍に聴こえますが、実際は2倍になっておらず、元のテンポをキープしたまま音符が細かくなっている。というものです。これもメトリックモジュレーションの一種です。
ポリリズムとメトリックモジュレーションの違い
メトリックモジュレーションはポリリズムの一種と言えます。
ポリリズム(polyrhythm)というのは、上の楽譜のようにリズムの異なる声部が同時に奏されることです。
上の動画の演奏もメトロノームに対して、ドラムは違うリズムを刻んでるわけですからポリリズムです。実際にポリリズムがどんな感じなのか動画で見てみましょう。
絡み合うポリリズムで演奏されるアフリカ音楽
アフリカの音楽はポリリズムで演奏されたりします。
メトリックモジュレーションのまとめ
ということで、メトリックモジュレーションがどういったものか説明しました。上は簡単な例ですが、5連符で分割したり可能性は沢山あります。実際に楽譜に書いて見るとわかりやすいのでおすすめです。
実際に演奏するのはなかなか難しいし、バンドで一人で勝手にやったらみんなを困惑させ、うざがられる可能性もありますがバンドでみんな一緒にやったら聴衆を困惑させるけどなんだかかっこいいことが出来ます。是非お試しあれ!
ちなみにメトロノームを使った楽器の練習方法はこちら