Aphex Twin の音楽についての考察

Aphex Twin。エレクトリックミュージックシーンの巨人です。

今回は彼と、彼の音楽について書いていきたいと思います。

 

Aphex Twin の音楽について

むかつく、またはキモい映像について

まず、最初に見た目の話。

よく Aphex Twin が使うきもい映像や写真ですが、これは、マーケティングを狙ったものだと思います。(独断)

人に印象を残したい場合、綺麗だったり、まとまっているものは、溢れる生活の中で忘れ去られますが、えぐいものや、違和感を感じるものは、激しく印象に残ります。と本で読んだことがあります。

 

ということで、今もトラウマになっている Come to Daddy の Music video を見てみましょう。キャー

Aphex Twin – Come To Daddy (Director's Cut)

そして、Windowlicker。

Come to Daddy は完全に悪夢でしたが、こちらは超やベー白昼夢みたいな感じです。

微妙に笑えるけど、やっぱきもい。。

Aphex Twin – Windowlicker (Director's Version)

 

音楽の特徴

ただ、彼はマーケティングが上手かったから、トップアーティストに上り詰めたわけではありません。

作る音楽が、本当に凄いんです。

なにが、彼の音楽を凄たらしめているのか!

を僕なりに考えた結果を書いていこうと思います。

 

メロディアスである

彼の音楽にはメロディーがあります。

まず、この時点で世の中の90%のクラブミュージックに無い 『個性』 があります。

(でも、Aphex Twinの音楽はダンスフロアで流すものではないけど、ライブではみんな踊り狂ってる。)

 

上音にしても、ベースにしてもメロディアスなんです。そして、どこか切ない。

例えばこの曲、Youtubeで見つけたのですが、Fingerbib という曲をピアノにしたものです。

ピアノだと、木漏れ日に下にいるような素敵な曲です。

Aphex Twin – Fingerbib (Piano Cover with Sheet Music)

 

そしてこちらが、原曲。

Fingerbib

 

音のセンスが凄い

上の音楽を聴き比べても分かるように、

ピアノの方は、正直そんな名曲とは言えないと思うのですが(まあ、普通のいい曲)

電子音にした際の世界観の拡がり方よ。。。

 

音符を並べる作曲とは違う能力、音色選び!

これは、根気と機材の知識と運などを必要とする作業で、

 

電子音楽では非常に重要な!

アーティストの色を決める!

 

作業になります。

だから、機材が豊富にあれば良いわけでもなく、難しい作業ですね。

 

細野晴臣さんは 『音色選びで一日費やすことがある』 とインタビューでいってました。

それに対し、砂原良則さんは 『僕はすぐですね。』 と返してて、なんか笑えました。

その動画がある記事はこちら。18分くらいから二人の対談が見れます。

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二つの複合

もう、僕は上記の二つがあれば、もう特別な音楽にならないわけがないと思ってるんですよね。

 

  1. ピアノなど音の変わらない楽器で弾いて、いい曲である
  2. その曲に洗練された音を与える

 

上記の二つがある別の代表的な存在。われらが、

 

Y M O

 

YMO も本当にメロディアスで、使われてる音もメチャクチャかっこいい。

僕は、それと坂本龍一氏の 『千のナイフ』 もあげたいです。最高に好きなアルバム。

 

坂本龍一氏は東京芸大 作曲科出身で、聴けばクラシックの和声や構成があるのが分かります。

そして、その音のかっこよさよ。。。センスの塊や!

Ryuichi Sakamoto Thousand Knives

 

べつにメロディーがあるから、いい曲だっていうわけじゃないんですが、確実にその曲の個性になります。

全くメロディーがないミニマルテクノでもいいですけど、個性をだすのが難しくて埋もれますね。

 

ちなみに、ミニマルミュージックの大家 Steve Reich の音楽もしっかり作り込まれているので、ピアノのみの曲でも飽きません。

Steve Reich やミニマルミュージックについては別記事で書いています。

 

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音の作りこみが鬼

メロディアス、そしてセンス抜群の音選び。

そして、彼の場合、音の作りこみ方が凄いですね。

 

結構ハウスやテクノといったジャンルだと、単調なループになってしまうことがあります。

特にパソコンで作ってると、コピペ、コピペで楽ですが、単調になります。

Aphex Twin の音を聴いてると、常に変化しているので飽きないし、変化させすぎてポップになることも無い、絶妙なラインをキープしてます。

 

おそらく、アナログマシーンで作っているので、ライブ録音のような感じで作っているので音が変化しているのでしょう。

 

他にも絶えず、新しい音が入ったり消えたり、その上でミニマルな世界観を保つという、それはそれはすごいことやってるんです。

今も聴きながら書いてますが、やっぱスゲーと思いますね。

ちなみに今聴いてるのは、

Aphex Twin – Selected Ambient Works 85-92

 

1985から1992までの作品集って、14歳~21歳。

凄すぎでしょう。

 

そして DrukQs、  このアルバムを聴くたびに、その妥協のなさに感服します。

Aphex Twin – DrukQs

 

まとめ

ということで、Aphex Twin を僕なりに解釈してみました。

要はこの3点

 

  1. ピアノなどで弾いても良い曲をつくる
  2. かっこいい音質を突き詰める
  3. ただ単純なループにしない

 

この3点書くのは簡単ですが、実践するのは難しい。ダサい曲になりがちです。

1番目は作りたい音楽によります。ミニマルなテクノでこれやるとダサくなるんで。

2番目のかっこいい音質というのは、電子音楽の要でセンスが試されます。

 

もし興味があれば僕の作ってる電子音楽のビートも聴いてください。電子音のビートは『yosy』という名義で作っています。

Electronic beats
Electronic beatsyosyIn the wind by yosy