ここではジャズなどで使われる『sus』とはなんなのか?
sus4 の使い方を色々なジャンル(ロック、クラシック、ジャズ)などを交えて解説していきます。
susコードを使うと曲に神秘的な響きが出ます(どう捉えるかは人次第ですが)。では行きまーす!
susコードの使い方(ロック、クラシック、ジャズ)を解説
sus コードとは何か?
「sus」というのは「吊るす」という意味の「suspended」から来ています。susコードもsus2、sus4など種類があります。
★sus4 メジャーコードの3度の音を半音上げ4度にするという意味で、コードの構成音はRoot、4度、5度となります。
★sus2メジャーコードの3度の音を半音下げ2度にするという意味で、コードの構成音はRoot、2度、5度となります。解決は同じく3度になります。
西洋音楽で使われる4度
昔の西洋音楽で使われる場合は上の図のように4度から3度に解決するような使い方がされます。実際にピアノなどで弾いてみると『解決した』感じが分かるかと思います。
ロックで使われるsus4
ロックでもsus4は良く使われます。例えばビートルズのこの曲は始まりで世界観を作ってるように感じますが、これがsus4 の持つパワーです。
メジャーとsus4を行ったりきたりする
あと良く見られるのがメジャーとsus4を行ったりきたりする方法です。
ロックの感じを出すには図のようにC→Csus4→Cとリズムよく弾いていきます。多分どっかで聴いたことがあるのではないでしょうか?なんかABBAの曲に良くありそうな気がします。
ジャズで susコードの使われている曲の紹介
このsusコードが、ポップシーンで有名になったのは60年代のジャズが最初です。どんな音楽なのか聴いてみましょう。ここでは有名な音楽を例に挙げます。
Herbie Hancock – Maiden Voyage
よく例に出されるのがこの曲。独特の透明感が出ているのが分かると思います。sus4というコードを一部に使うのではなく、全体に使い曲の世界観を出しています。
John Coltrane – Naima
この曲は僕が大好きな曲です。何かを誓いたくなる曲です 笑
susコード使ってリハーモナイズ(編曲)してみる
とりあえず動画でその使い方、構成音などを見てみましょう!下に説明を書いていますが、この動画で分かる方は読み飛ばしてもらって。
Ⅴ(5度)をsus4にリハーモナイズ
ドミナントの5度をsus4にします。例えば、C→F→G→C というコード進行があった場合、
C→F→Gsus4→C
もしくは、
C→F→Gsus4→G→Cです。
トニック(1度)をsus4にリハーモナイズ
次はトニックを sus4 にしてしまうことも出来ます。トニックに解決するのを少し焦らす感じですね。
C→F→G→C というコード進行があった場合、
C→F→G→Csus4→C と出来ます。
Sus 2の構成音と使い方
Sus2 は3度を2度に下げるだけです。つまりこれは上に(3度に)解決するわけです。
上で紹介した C→F→Gsus4→G→C という進行の、
Gsus4 の構成音をみると C sus2 と同じであることも分かると思います。
sus4 は解決しなくてもオッケー!
このように西洋音楽の和声理論では4度を3度に解決する。となっていますが、Jazz や今の音楽では解決させるわけではなく、1つのコード(響き)として扱っている場合もあります。上で聴いてもらった音楽がそうですね。
自分の作った曲ですから自分がいいと思ったらオッケーです!でも、昔のヨーロッパ(バロックのような)の雰囲気の曲を作りたい場合などは解決させましょう。
さらにsus4をハーモナイズしてみる-フリジアンコード
ジャズなどではsus4の応用でフリジアンコードというものが使われます。それはまた話が別の記事で書いています。
まとめ
ということでこれでsus4、2の基本的な使い方が理解できたと思います。
- sus4 -メジャーコードの3度の音を半音上げ4度にするという意味で、コードの構成音はRoot、4度、5度となります。
- sus2 -メジャーコードの3度の音を半音下げ2度にするという意味で、コードの構成音はRoot、2度、5度となります。解決は同じく3度になります。
- Ⅴ(5度)をsus4にリハーモナイズ
- トニック(1度)をsus4にリハーモナイズ
では良い音楽ライフを♪