ここでは『モジュレーション系エフェクター』と言われる、音を変化させるエフェクターの構造とおすすめのエフェクターを紹介しています。
★フェイザー
★フランジャー
★コーラス
★ロータリー・エフェクト
ここで紹介しているモジュレーション系のおすすめのコンパクト・エフェクターはこちらで紹介してます。
【モジュレーション系エフェクター】トレモロ/オートパン、フェイザー、フランジャー、コーラスの構造と使い方
モジュレーション系エフェクター
ここでは、トレモロ/オートパン、フェイザー、フランジャー、コーラス、ロータリー・エフェクトについて簡単に説明します。
モジュレーションっていうのは、日本語で言うと『変調』で、変調っていうのは音の波を変化させることです。そうすると音が変わります。
ここら辺の『波形』のはなしは、こちらの記事を読んでもらうと理解できます。波形とか興味ないわ。と言わず、是非。これが分かってると色々な音の仕組みが分かって、使い方も自然と分かります。
面倒だったら、いつの日かでも。。。
トレモロ/オートパンの構造
トレモロ/オートパンは、両方とも音量を周期的に変化させるエフェクターです。
何で音量を変化させるかというと『LFO』と言われる、低周波発振器です。これはその名の通り低周波で耳に聴こえません。でも、この低周波で音を変化(変調)させられるんです。
あまり興味が無い方は、「トレモロ/オートパンはLFOっていうのを使って、音量を揺らしてるのね」と思ってもらえれば。
このLFOは他のモジュレーション系のエフェクターでも使われるので、興味があったらこの記事を読んでみて下さい。これも分かってると使い方が自然と分かります。
フェイザー/フェイズ・シフターの構造(音の位相をずらす)
フェイズ(phase)と言うのは位相のことで、フェイザーでは位相をずらし、原音にミックスすることで効果を得るエフェクターです。フェイザーを使うと音がウニョウニョします。
で、その位相っていうのは、周期的な運動をするものが一周期の内のどのタイミングにいるかを示す量です。
どういうことだ!って思ったと思いますが、とりあえず、音の波をこのようにずらして原音とミックスすることで、音を変化させます。この位相をずらす他、LFOでズレ具合変化させたりもするわけです。
フランジャーの構造(音を少し遅らせる)
フランジャーはディレイ回路(音を遅らせる)を使います。そして元の音との、その衝突による『フランジング』という現象を利用しています。
一見上で紹介したフェイザーと似ていますが、フランジャーは音に若干のディレイ(0.5~5ms)をかけて原音と混ぜ、音を変化させます。フェイザーは位相をずらしますが、音自体は遅らせ(ディレイ)していません。
そして、これもまたLFOでディレイ・タイムをコントロールしています。
コーラスの構造(フランジャーよりもっと音を少し遅らせる)
コーラスはフランジャーと同じで、ディレイ回路(音を遅らせる)を使います。その違いはディレイ・タイムの長さがコーラスの方が多少長いです(0.5~30ms)。
これにより音に奥行きが出ます。
動画の有名なRoland JC-22 Jazz Chorusは、パワーアンプが二個付いていて、コーラスを使うと原音と、若干遅れたサウンドが出てコーラスサウンドが出せます。
コーラスを使うと音に奥行きが出ます。
ロータリー・エフェクトの構造(ドップラー効果を使う)
ロータリー・エフェクトは『Leslie speaker』って呼ばれるものがあるんですが、それを電子的に再現したものです。
動画を見ると分かるとおり、クルクルしてます。このクルクルが『ドップラー効果』を生むわけです。ドップラー効果はあの救急車が近いと音程が上がって、遠ざかると音程が下がっていくやつですね。その救急車のサイレンの役割をクルクルしてるやつが担ってます。
まとめ
といったことで、『モジュレーション系エフェクター』をまとめてみました。
この原理が分かってるとなんとなくいじってるよりすぐ目的の音に行き着くし、いじってて楽しいです。もっと詳しくエフェクターを知りたかったらこの本がおすすめです。