音の高さ、音量が見える!フーリエ変換、スペクトルって何だろう?

 

この記事を読むと、

  • 音の基礎、周波数について分かる
  • エフェクターやシンセサイザーの構造の基礎が分かる

これを理解していけば、エフェクターも何をしたいのか見当がつきますし、ミックスの場面でも役に立つので是非読んでみてください。

 

こちらの記事ではクラシックの「スペクトル楽派」、電子音楽で使われるスペクトルについて書いています。

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音の高さ、音量が見える!フーリエ変換、スペクトルって何だろう?

まず、スペクトルとは何だろう?

スペクトルとは、何らかのパラメータ(波長、振動数(周波数)、エネルギーなど)ごとの「強度分布」を2次元グラフに表示したものです。

グラフとは違いますが、虹は自然が作り出した、光を分解したスペクトルです。

 

スペクトル(英語: spectrum)とは、複雑な情報や信号をその成分に分解し、成分ごとの大小に従って配列したもののことである。2次元以上で図示されることが多く、その図自体のことをスペクトルと呼ぶこともある。

様々な領域で用いられる用語で、様々な意味を持つ。現代的な意味のスペクトルは、分光スペクトルか、それから派生した意味のものが多い。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

ピンクフロイドのアルバム Dark Side of the Moon

この有名なジャケは、光をプリズムを通して可視化したものです。

 

リアルダークサイドオブザムーン

 

フリマで見つけた僕の宝物

 

音楽で使われるのは「周波数スペクトル」(Frequency spectrum)

音の場合は『周波数スペクトル』と呼びます。音は周波数(空気の振動)ですから。

上の図はシンセサイザーで使われる基本の音ですが、このように音を視覚化したのが「周波数スペクトル」です。

 

音がどのような周波数からできているかを一目瞭然に示したグラフを「周波数スペクトル」と言い、ここでは略して単に「スペクトル」と言う。

このスペクトルを使うと、「どのような音の組み合わせが協和するか」を問題にするときに、「どのような」の部分を具体的に正確に記述できる。

引用元:音律と音階の科学

 

 正弦波/ sinewave(サインウェーブ)が音の基本

この波形は純音、もしくは正弦波/サインウェーブと呼ばれます。

この純音は最も単純な響きであるだけでなく、最も基本的な響きです。

そして、この音は時報やチューナーの音で『自然界にはありません』。

 

しかし、すべての音はこの純音の組み合わせで表すことが出来ます。また逆にすべての音は純音に分解もできるのです。

 

世の中の音は複合波

楽器の音やスマホの音、僕たちの声なども、異なる複数の純音が組み合わさった複合波です。

その複合音を純音に分解して、『どんな周波数の音がどれくらいの強さで存在するか?』を見れるのがこれから紹介するフーリエ変換です。

 

フーリエ変換でもっと具体的に見る

この肖像画。一部の方々には有名なフーリエ先輩で、愛らしい表情が好印象です。

この方がフーリエ解析という理論を展開しました。

音にフーリエ変換というものをすると、我々に馴染み深い『波形(周波数スペクトル)』が見れるようになります。

 

音の形を見よう

動画見てみましょう。この動画では最初に上で見た波形の形それぞれの音が聴け、次にそれぞれの波形がもつ周波数を見ることが出来ます。

この周波数を見るとサイン波(純音)以外は『倍音』を含んでいます。

この倍音が波形の形を変え、それぞれの音色を作り出します。

つまり倍音の含まれ方が音色なわけです。

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波形の解説 / Sine, Square, Triangle,Sawtooth wave
You can see in this video the OVERTONE/ 倍音を見てみよう

周波数って何?

周波数は英語で Frequency (フリーケンシー)で、要は音高(ピッチ)です。

周波数スペクトルは「音の波」を可視化したものです。

 

音は空気の振動であることは知ってる方も多いと思います。
目には見えませんが、電子や電気、音は振動し波を作って空中を移動しています。

 

この波が1秒間に何回繰り返されるかを示す回数の事を「周波数」と言い、波の回数が少ないほど「周波数」が低く、音程も低くなります。

波の回数が多いほど「周波数」が高く、音程も高くなります。

 

例えば、1秒間に10回の波が繰り返される場合、周波数は10Hz(ヘルツ)となります。

周波数が低い場合、遠くまで伝えることが出来るという特徴を持ちます。
一方、周波数が高い場合、遠くまで伝えることは出来ませんが、伝達できる情報量が大きく、また伝達速度が早いという特徴を持ちます。

 

野外イベントなどでも会場に近づいた時に聞こえるのは、低音だけですね。

 

実際に見てみよう

オシロスコープという機械を使うと、音をフーリエ変換(Fourier transform 略FT)し、その噂の「周波数スペクトル」が見れます。

縦の方向は「音量」

横の方向は「周波数」です。

 

音叉の音程は変わらないので、幅は一定で、音量の減衰に応じて高さが変わってます。

2回目の音叉は音程が低いので、幅も広くなっています。

 

つまりオシロスコープでみれるのは「音量」と「音の高さ」なんですね。

 

フーリエ変換は音楽のコードのようなもの

これはフーリエ変換について、Wikipediaに書かれていた文句ですが、

演奏中の音楽を聴いてそれをコードに書き出すというようなことと同様な思想である。

フーリエ変換

コードは音の組み合わせを文字に簡略したものですから、納得です。

フーリエで何でも書いちゃう

余談ですが面白い動画を見つけたので載せておきます。

フーリエで何でも書けちゃうーーーー。

What is a Fourier Series? (Explained by drawing circles) – Smarter Every Day 205

 

ピアノの真ん中の C の周波数は261.62 Hz

ピアノで真ん中のCの音は261.62 Hzになります。

1秒は1000ミリ秒で、その1秒間に261.62回の波のある振動です。

 

 

オーケストラが演奏する際に最初にチューニングしますが、その音はみなさん知っている「440Hz」で「A」の音です(442Hzだったりもしますが)。

 

ちなみに上の画像はシンセサイザーで鳴らした音なので音量が一定です。楽器だと減衰しますし、倍音などもありますので、波形も複雑になります。

もしこのスペクトルで色々トライしたいならば、動画のようなハードのオシロスコープを買ったら良いと思いますが、パソコン上で使えるフリーのソフトもあります。

それはこちらで紹介しています。

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倍音についてはこちら

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周波数を突き詰めた音楽

うーん。そう考えてピアノの音を聴くと、また違って聴こえてきますね。。。

ということでそこら辺を突き詰めていったのが『スペクトル楽派』です。

電子音楽でやっているものもあります。見てると凄く面白いです。

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人間の耳で聴こえる領域

私たちが音として聴ける範囲「可聴領域」は 20 ~ 20,000 Hz と言われています。

その中で、人間の耳の感度のいい周波数帯は 2,000 ~ 4,000 Hz 、赤ちゃんの泣き声や女性の悲鳴はこの周波数付近です。

 

音楽で考える周波数

音楽だと、その周波数で低域や高域などがあります。

どこからどこまでが低域だという正確な定義はないようですが、江夏正晃さんの著書「DAWではじめる自宅マスタリング」では、

 

低域  20 Hz ~

中域  120 Hz ~

高域  5,000 Hz ~ 20,000Hz

と仮定しています。

 

まとめ

スペクトルについてまとめてみました。

僕自身非常に勉強になりました。

これが理解できてると、また音の聴き方が変わって面白いですね。

他の記事でスペクトルを扱った音楽を紹介していますので、是非読んでみてください。

 

記事内でも引用しましたが、この本は音自体を科学的に扱ったものです。ドレミの成り立ちや民族音楽などなど、非常に内容に富んでいて、おすすめです。

 

もし『音』にもっと興味あったらこの本をおすすめします。

例えば、音の心理、音で空中浮揚、VR、声の話。。。どれをとっても面白く、しかも分かりやすいです。音に興味があったら超おすすめです!