ここでは僕が読んで参考になった本を紹介します。
ポップス、クラシック、現代音楽などの作曲方法、民族音楽、DTMの音のミキシングの方法などです。
ためになった作曲、音楽の本をおすすめ!
Pop music編
リハーモナイズで磨くジャンル別コード・アレンジ術
作曲というか、アレンジ、編曲の本です。
ジャズ、ボサノバ、ロック、R&B、ファンク、フォーク、J-pop と色々なジャンルの特徴をまとめ、詳しく解説されています。ある程度、音楽知識がないと難しく感じられると思いますが、実践的で面白いです。自分の曲をこの本の通りに編曲したらドンドン上達します。
実践!作曲・アレンジに活かすための モード作曲法
ポップミュージックを作曲する際の最も一般的な方法がコードから作曲する方法です。
この本ではモードという『コードに囚われずスケールを中心に作曲する方法』を解説しています。アマゾンの書評では分かりづらいなど書いてありますが(実際多少分かりづらい部分もある 笑)、ある程度作曲を勉強した方ならば理解できます。というかモード自体はそんなに複雑な話ではないのですが、逆にわかりづらく書かれてる感じも無きにしも非ず。。。
ジャズ編
ジャズの本はこちらにまとめています。
DTM編
今の時代、パソコンがあればどんな音楽でも作れてしまいます。
しかし、いい音を出そうとすると、作曲技法並みに色々勉強しなくてはなりません。どんなに良い曲でも、しっかり音が鳴っていないと台無しになってしまいます。僕も作り始めは、何も考えずにやっていましたが、今改めてその頃の曲を聴くとひどいですね。。。
無駄な時間を使って欲しくないので、作りながら本を読んで勉強していきましょう。ミックスやマスタリングには(もちろん作曲も)、正解はありませんが、ひどいミックス、ひどい作曲はあります。最初に基礎だけ学んでしまいましょう!
おすすめの本はこちらで紹介しています。
シンセサイザー関連
シンセは最初面倒に感じますが、意外に構造は理解するのは簡単です。
ただ、ネットで読むと素人がまとめてたりするので、やたら複雑に書かれてたりします(これは、僕もシンセについて書いてるので、複雑な気分ですが。。。僕の場合出来る限りわかりやすく最初の入り口くらいまで書いてます)。
シンセサイザーがわかる本 〜予備知識から歴史、方式、音の作り方まで
この本ですが、凄く分かりやすく色々な例を含めて書かれています。
内容も非常に深く素晴らしいですね。でも、そこら辺の知識が全くない方には薦められません。ある程度電子音楽を作ったことがあって、さらに知識を深めたい人向けの本です。超おすすめです!
FMシンセのあたらしいトリセツ
FMシンセはその独特の音色から変わらず人気のシンセです。
でも使い方が複雑。。。狙った音が出せん。。。と言う方も多いと思います。その構造を理解してFMシンセを使いこなしましょう!僕もFMシンセの構造など書いていますが、実際の音作りまでは書いてないので、本で読むことをお勧めします。
クラシック編
作曲の基礎技法 – シェーンベルク
12音技法で有名な作曲家、Arnold schoenberg の著書です。
クラシックの作曲のための基礎技法が載っています。モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンなどの譜例をもとに解説されています。
専門用語も多いので、ある程度音楽理論がわからないと読み進めるのは難しいと思いますが、内容に富んだ本です。が、あまり面白くはありません 笑
ドビュッシー音楽論集―反好事家八分音符氏
ドビュッシーがペンネームで書いた本でこれも面白いです。
シューマン 音楽と音楽家
シューマンの書いた音楽評論の本です。
ベートーベン、リスト、メンデルスゾーン、ベルリオーズといった今でも知られる大作曲家が出てきます。おすすめです。
視唱の練習 和声感の育成をかねて
この本は音符から楽器を使わずに歌うための練習の本です。
コード(和声)が番号で振られていて、それを弾きながら実際歌うというものです。ですので、ある程度の音楽知識が必要になります。ですが、長年売れ続けている良書です。
西洋音楽史―「クラシック」の黄昏
その名の通り西洋音楽の歴史をザーッと追っていく本です。
さすがに細部までは無理ですが、けっして浅く追っていくわけではなく、時代時代の音楽の重要な点を、時代背景なども含めて書いています。レビューでも高評価ですが、確かに!って本です。
西洋音楽の歴史はこの本などを参考にしながら、僕もまとめてみました。
現代音楽の本
Technique of my musical language – Olivier Messiaen
音楽言語の技法』で、メシアンの作曲技法が書かれています。
邦題は『現代音楽の作曲法は自由ですが、自分の語法(作曲法)を発明し作曲しなくてはなりません。そのメシアンの作曲の方法論が書かれた本です。なんと書いた年齢36歳!!どんだけ天才なんだよ 😮
日本語訳は長い間絶版でしたが、改めて再版されました!わーい。(僕は英語版買っちゃったけど)現代音楽を作曲したいんだ!という人は避けて通れない本です。
現代音楽を考える
ブーレーズの著書です。下で序章についてだけ書いています。
線の音楽 – 近藤譲
日本を代表する作曲家、近藤譲さんの著書です。
「音」に対して深い考察で書かれた本で、深すぎて疲れてきます 笑 哲学書に近いですね。
線の音楽と名づけられた自身の作曲技法についても書かれています。
はじめての<脱>音楽 やさしい現代音楽の作曲法
木石 岳さん編著、川島 素晴さん監修の本で現代音楽の重要な系譜、曲について非常にわかりやすく説明しています。
木石 岳さんは『macaroom』というバンドをやっていまして、このバンドも最高に良いです。ジョン・ケージの音楽を変えずにポップに出来るのか?というコンセプトのアルバムや、エレクトロニカを発表したりしています。
川島 素晴さんは現代音楽の作曲家で、日本の現代音楽を牽引する作曲家の1人です。現代音楽の本は、ほぼ哲学書に近いような事が多いのですが、この本はそれぞれの曲の要点を抑えて、かつ分かりやすく説明しています。そして浅くない。
シュトックハウゼンのすべて
巨人シュトックハウゼンの作品を扱った本です。僕も何度か作品のアナライズを試みましたが、挫折しましたね 笑 日本語でこのような本が出版されたことは、本当にうれしいです。
今後ずっと重版され続けるんじゃないかなと思う素晴らしい本。
下の三冊も現代音楽の本です。
個別に記事を書いているので読んでみて下さい。
Thesaurus of Scales and Melodic Patterns
幾何学的なメロディーのアイデアを集めた本です。
民族音楽編
世界には様々な音楽があります。その中で私たちの親しんでいる音楽はヨーロッパの音楽で、これは音楽の一分野でしかありません。しかし、現在の現代音楽においては、インターネットやテクノロジーの発達により、その垣根を越えた作曲がなされていて、地球と言う民族音楽が作曲されています。
どちらにせよ、民族音楽がなんなのか知らなければ、それを応用することは出来ません。
音楽の根源にあるもの
著者の小泉文夫さんは音楽家ではないのですが、世界の民族音楽を研究した第一人者です。かの坂本龍一さんは大学で小泉さんの講義を聴き衝撃を受けたそうです。たしかに、アルバム『千のナイフ』は西洋とアジアと電子音楽が混じったアルバムです。その影響もあると思います。
僕が好きなアルバムTop 10 に入る名盤です。
書いてある内容も非常に興味深く、あなたの世界を広げる為に読んでみてはいかがでしょうか?そして、題名が好き 🙂
アフリカ音楽の正体
その名の通りアフリカ音楽について書かれた本です。これまた坂本龍一さん推薦の本です。簡単に本の内容を紹介すると、アフリカ音楽のこれまでの研究の経緯を紹介。それからアフリカ音楽と西洋音楽の違い、アフリカ音楽のハーモニーや、旋律についても書かれています。全240ページ中の最後の20ページが実践編ということで実際に演奏する方法が書かれています。アフリカンリズムを知りたかったらこの本は最高です。
制作全般
音のなんでも小事典―脳が音を聴くしくみから超音波顕微鏡まで
この本は『音』関することを、網羅した本です。
例えば、音の心理、音で空中浮揚、VR、声の話。。。どの話もとっても面白く、しかも分かりやすいです。音に興味があったら超おすすめです!
音響学入門
名の通り音響学の本です。入門と言うことで聴く、話す、収録、音波などなど音について全般かかれています。かと言って上で紹介した『音のなんでも小事典』と似ているわけではなく、両方読むとお互い補って理解が深まります。名によりこの本の最高な部分はDVD付で実際に音を聴きながら読み進められます。
音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか
ドレミの成り立ちや民族音楽などなど初学者向けに書かれています。分かりやすいです。
響きの考古学―音律の世界史からの冒険
上の本『音律と音階の科学―ドレミ…』よりもっと踏み込んだ本です。音律というのは音高の配分と言いますか、音の配分、割合と言ったところでこれがドレミなどを決めます。そのドレミ自体にも長い歴史があり、未だ未解決の宇宙が広がってます。そんな音律についての歴史と世界中の音律を解説した本がこちらです。音律に興味がある方は必読!
僕がコントや演劇のために考えていること - 小林賢太郎
この本は学校に行ったわけではなく、ゼロからお笑い芸人、劇作家、パフォーミングアーティスト、演出家、漫画家、アニメ監督などとして活躍する小林さんの本です。
作曲の具体的な方法が載っているわけではありませんが、制作に関する金言が載っています。
必読です!