2ミックス。。。
マスタリングの前の作業で、ここでしっかりした2ミックスが出来ていないと、マスタリングでどうにもなりません。逆にここですごく良いと、マスタリングで更に良くなります。
ここでは、2ミックスを行う際の注意点、方法などを書いています!
・楽器を整理しよう
・対比式で音のバランスを聴こう
・リファレンスの音楽も聴こう
マスタリング前の『2MIX』がすごく大事。2ミックスの方法
モニター環境を整えよう
モニター環境とは、音楽を聴くためのスピーカーやその配置のことです。
例えば机の上に適当にスピーカーを置くと、机と共鳴して低音が強調されたりしますし、種類によって低音が強調されたりするものがあります。まずここがしっかりしていないと良いミックスは出来ません。常にサングラスか色眼鏡をしながら世界を見ているような感じになってしまいます。
プロのようなスタジオを用意してください。っていうわけではないんですが、ある程度のスピーカーや、ヘッドホンは必要です。
ミックス以前の音作りのはなし。録音とコンプとイコライザー
それで、これから2ミックスの話なんですが、ミックス以前にそれぞれの音がしっかりしてないと、ミックスも上手くいきません。
音楽って建物や料理と似てて、基礎になるそれぞれの素材がしっかりしていないと、その上に立つ『2MIX』という建物もグラグラになります。そして、そのグラグラの建物をマスタリング取り繕っても、やはり限界があります。
こんなミックスだったら。。。
個人的にこの写真みたいなミックスだったら。。。最高!偶然ネットで見つけた写真なんですが、これをみて気付いたことがありました。
この写真の建物が、本物か模型か分からないですけど、本物だとしたら、すごい設計じゃないですか?美しいかどうかは個人の好みですが、僕は好きです。逆にこういう風な建物を作るのは、普通の建物より高度な設計が必要なことが分かると思います。個人的にはこんな設計で音楽作れたら最高です!あとこんな感じとか(Hundertwasser Haus)。
それは置いておいて、ミックスで、まず最初に大事なのがそれぞれの楽器がちゃんとした音で鳴っていることです。
録音は出来るだけノイズを減らそう
せっかくの最高の演奏もノイズがひどいと使い物になりません。出来るだけノイズはのらないように録音しましょう。
イコライザー(EQ)を使って楽器の音の住み分けをしよう
ミックスで大事な要素の1つは、音の住み分けです。
例えば、キックが鳴っている低域に、ベースが合って、そしてそこにシンセの音を被せると、音がグチャグチャになります。中域で鳴ってる音も、アナライザーで音域を見ると、低域が出ていたりします。そういう所をEQで切って、スッキリさせるわけですね。
イコライザーで音域をしっかり分けておくことは、スッゴク大事なことです。
コンプを使って音質を整える
コンプが使えると、音を操れる幅がスッゴク広がります。
それと、マスタリングなどでもコンプは使われるので、もう色々最強です。これを機に覚えてしまいましょう。
まずはコンプの基本構造
それから使い方
楽器順に並べよう
そして、これから2MIXに入るのですが、まだ早い!
まず楽器を綺麗に並べます。
それで、この時に楽器をグループ化して『ステムミックス』を作ると、もっと分かりやすくなります。
ステムミックスを作ろう
ステムミックスというのがありまして、それは細かい楽器を大きな括りでまとめたものです。
上の写真はCubaseですが、どのDAWソフトでも『グループ化』っていうのが出来ます。そのグループ化をすると、そのグループ全体の音量を変えたり、グループ全体にエフェクトをかけられます。勿論、個別に操作も出来ます。
ドラムはドラム。パーカッションはパーカッション。キックとベースは低音組として分けます。
特に並べる順番は無いですが、ボーカルがある場合はやっぱ1番上がなんか落ち着きますよね。一番のメインですし。そうすると、やっぱ低音部隊は1番下がいいですね。
ミックスしていこう
やっとここまでで、ミックスを始める準備が出来ました。これからミックスを始めます。
アナライザーを使おう
ミックスは聴くだけじゃなく、目で確認することも大切です。上の写真はWEVESですが、iZotope もいいです。自分の音楽だけでなく、好きなアーティストの音楽をアナライザーで見るのも勉強になります。
対比式ミックスで音を比べながらミックス
この対比式ミックスというのは、音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!という本に書いてあった方法です(この本はスゴク分かりやすいし、音源をもとに実戦形式で学べるのでおすすめです)。
全部の音を出しながらミックスするのではなく、一個ずつ音を足していって、その音同士のバランスを聴いてミックスしていく方法です。
なので、まず音のバランスがどの程度であるべきなのかを知る設計図が必要になります。その本ではポップ音楽を例にとって説明しています。
ミックスのための設計図を作ろう
こんな感じで音のバランスを設計しておいて、一個一個音を足しながら、ミックスしていきます。
この図だと濃い青がキックで、水色がベース。高音部の明るい黄色がタンバリンとかです。
音楽によってメインとなる楽器は変わると思いますが、やはり基礎となるのはリズム隊(ドラム、ベース)だと思います。最初はキックだけを-5dBに設定して、そこからスネアのバランスをとって、次々やっていきます。
この時バランスをとるのは『聴覚上の音量』です。メーターをみてバランスをとるわけではないのであしからず。
なので、最初に書いた『モニター環境』は大事です。
頭に音のイメージがあったら、それを最初に書いておいてもいいですし、こういう音が作りたい!っていう音楽があるなら、それを聴いて音を一個ずつ分解して、書いておくのもいいですね。
電子音楽だと、曲作りながらミックスするみたいな感じが多いのかなと思いますが、その場合は逆にその音量バランスを聴いて、絵にしてみるとか。そうすることで、客観的にミックスを聴けます。
リファレンス(参考音源)と聴き比べよう
『こういう音が作りたい!っていう音楽があるなら』って上で書きましたが、そういう参考音源を『リファレンス』と言います。ミックス以外でもマスタリングの時なんかでも、途中で聴き比べて方向性が合ってるか確かめます。ずっと同じ音楽聴いていると、わけがわからなくなりがちなので、途中でリファレンス音源を聴いて確認します。
でもマスタリングされてる音源と比べるわけなんで、参考程度に。
リファレンス。おすすめです。というか、やりましょう。
色々な音楽を聴きながら、そのミックスバランスを考えてみる
この世には色々な音楽があります。ジャンルによって全然ミックスバランスも違うので、音楽を聴きながらミックスバランスを考えると自分の引き出しも増えますよ!
まとめ
ということで、ミックスの方法を書きました。商業目的だったらある程度『型』みたいのがあるんですが、自分の音楽だったら、
こんな感じで行きましょう! 笑